トレーニングの特異性の原理とは?日常生活にも役立つ運動科学の基本
筋トレや運動をしても「実際の生活でうまく活かせない」と感じたことはありませんか?
その原因の多くは、トレーニングにおける特異性の原理(Specificity Principle)を理解していないことにあります。
特異性の原理とは?
体は「行った動き方」に合わせて変化する、という法則です。
たとえば腕立て伏せで鍛えれば腕立ての動きが、スクワットをすれば脚の立ち上がり動作が得意になります。
つまり、運動で鍛えた動き=日常で活かしたい動きを一致させることが重要です。
3つの特異性
① 筋と関節の特異性
鍛えた関節と筋肉が強くなる法則です。
例:スクワットで太もも前(大腿四頭筋)やお尻(大殿筋)が強くなり、「椅子からの立ち上がり」が楽になる。
② エネルギー系の特異性
運動の長さや強度によって、エネルギーの使われ方が変わります。
例:ウォーキングは有酸素能力を高め、「階段を上るときの息切れ防止」に役立ちます。
③ 姿勢・動作の特異性
体は「姿勢」や「スピード」にも適応します。
例:座って行う筋トレより、立って動くトレーニングの方が「転倒防止」や「歩行動作」に効果的です。
日常生活での具体的なメリット
1. 立ち座りがスムーズになる
スクワットやヒップリフトなど、椅子の立ち座りに近い動作を鍛えることで、膝や腰への負担が減り、動作が安定します。
2. 転倒リスクの低下
片足立ちやランジなど「バランスを伴う動作」を行うと、平衡感覚や体幹の反応スピードが高まり、日常でのつまずき防止に直結します。
3. 階段や坂道が楽になる
階段昇降は「大腿四頭筋」と「殿筋群」の連動動作。これに近いスクワットやステップアップを行うと、日常の上り動作が軽くなります。
4. 買い物や家事の負担が減る
重い荷物を持ち上げる動作(デッドリフト動作)をトレーニングに取り入れることで、腰痛予防や疲労軽減に繋がります。
5. 姿勢と見た目の改善
立位で体幹を使うトレーニングを行うことで、姿勢保持筋(脊柱起立筋・腹横筋など)が鍛えられ、猫背やだるさを防げます。
生活に活かすトレーニング設計のポイント
- 目的の動作(例:歩く・立つ・しゃがむ)を具体的に思い描く
- その動作と似た関節角度・方向・スピードで行う
- できるだけ「立って行う」動作を選ぶ
- バランス・反応・姿勢を含める
動画で詳しく解説|おにマス∞チャンネル
この「特異性の原理」や「日常動作に活かすトレーニング法」について、動画でも解説しています。
ぜひこちらのチャンネルをチェックしてください。
▶ おにマス∞ | 健康運動指導士 中村優介(YouTubeチャンネル)
まとめ
特異性の原理は「やった動きに体が慣れる」というシンプルな仕組みです。
目的動作に似たトレーニングを選ぶことで、筋力アップだけでなく生活の質(QOL)も向上します。
安全で効果的に鍛えるためには、「日常生活の動作」と「運動の動作」をつなげる意識が鍵になります。
筆者プロフィール
健康運動指導士 中村優介
福岡市・糸島市で高齢者運動指導やマラソンランナーのフィジカルトレーニングを実施。科学的根拠に基づいた安全な運動指導を行っています。


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