目の動きが悪いと起こる悪影響とは?|健康運動指導士が教える「見る力」と身体の関係

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目の動きが悪いと起こる悪影響とは?|健康運動指導士が教える「見る力」と身体の関係

私たちは1日のうち、目を10万回以上も動かして生活しています。
しかし、パソコンやスマートフォンの使用増加により、「目の動き=眼球運動」が低下している人が増えています。
実は、目の動きが悪くなると単なる「視力の問題」だけでなく、体・脳・メンタルにまで影響します。
この記事では、健康運動指導士の立場から目の動きが悪いとどんな悪影響が起こるのかを解説します。

1. 「目の動きが悪い」とはどういう状態か

目の動きは、6本の外眼筋(がいがんきん)によって支えられています。
この筋肉の動きが鈍くなると、視線をスムーズに動かせなくなります。
つまり、「目は見えているのに、うまく使えていない」状態です。
以下のような症状がある人は、眼球運動が低下している可能性があります。

  • 視線の切り替えが遅い
  • 目がすぐ疲れる・かすむ
  • 本を読むと行がずれる
  • 動くものを目で追うのが苦手
  • 集中力が続かない
  • 姿勢が前のめりになる

2. 目の動きが悪いことで起こる主な悪影響

① 姿勢バランスが崩れる

人間の体は「視覚」「平衡感覚」「体性感覚」の3つでバランスを保っています。
そのうち視覚情報は全体の約7割を占めるとも言われます。
視線のブレがあると、体は無意識にそれを補正しようとして姿勢が歪み、猫背・首こり・腰痛などにつながります。

② 集中力・判断力の低下

視線を素早く動かせないと、脳の情報処理が遅れます。
特に「動くものを追う」「行を読む」「視点を切り替える」といった作業で負担が大きくなり、
集中力の低下や疲労感として現れます。
これは「眼球運動」と「前頭葉(判断を司る脳)」が連動しているためです。

③ スポーツパフォーマンスの低下

目の動きが悪いと、ボールや相手の動きを正確にとらえられません。
結果として、反応が遅れたり、タイミングがずれたりします。
視覚反応の遅れ=動作全体の遅れに直結するため、アスリートにとっては致命的です。

④ 自律神経の乱れ・疲れやすさ

目の周囲の筋肉や神経は、自律神経と密接に関係しています。
長時間ピントを合わせ続けたり、動かさずに固定視を続けると、交感神経が過剰に働きます。
これにより頭痛・肩こり・睡眠の質低下・イライラなどが起こりやすくなります。

⑤ 読書・学習・仕事の効率低下

行を正確に追えない、文字が二重に見える、目が疲れるといった症状は「跳躍性眼球運動(サッカード)」の低下です。
この能力が低いと、読むスピードも理解力も落ち、集中力が途切れやすくなります。
子どもの学習や大人のデスクワークにも影響します。

3. 目の動きを改善するためにできること

① ペン追視トレーニング(スムーズな眼球運動)

ペン先を顔の前に出し、左右・上下・斜めにゆっくり動かします。
頭を動かさず、目だけで追うようにします。1日1〜2分でOK。

② 寄り目トレーニング(輻輳機能の強化)

指先を顔の前に出し、ゆっくり鼻先まで近づけて両目で追います。
近くを見る力と、両目の協調運動を同時に鍛えられます。

③ 遠近焦点トレーニング

遠くと近くを交互に見るトレーニング。
ピント調整と眼球運動を組み合わせることで、疲れにくい目を作ります。

④ 姿勢改善と体幹トレーニング

視線の安定には、頭と体の位置関係も重要です。
猫背や首の前傾を整えることで、視覚と平衡感覚のバランスが向上します。

4. 健康運動指導士が考える「目と身体の関係」

目の動きは、単なる視力の問題ではなく「脳と体の協調性」の問題です。
動きの質・姿勢の安定・集中力の維持には、見る力(ビジョン)が大きく関与しています。
つまり、「動ける体=見える体」を作ることが本当の機能改善につながります。

5. まとめ

目の動きが悪くなると、姿勢・集中力・自律神経など全身に悪影響が広がります。
日々のスマホやデスクワークで目を酷使している現代人こそ、意識的に「目を動かすトレーニング」を取り入れるべきです。
1日数分のビジョントレーニングでも、体と脳の働きが大きく変わります。

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筆者プロフィール

健康運動指導士 中村優介
福岡市・糸島市で健康づくり教室やパーソナルトレーニングを実施。
「動体視力×体幹×集中力」をテーマに、視覚と身体の統合トレーニングを指導している。

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