「8時間睡眠」は本当に必要?科学的根拠から見る最適な睡眠時間
「睡眠は8時間が理想」とよく言われます。
しかし実際には、人によって必要な睡眠時間は異なります。
ここでは最新の研究をもとに、8時間睡眠がどこまで本当なのかを科学的に解説します。
1. 「8時間睡眠説」の根拠
米国睡眠財団(National Sleep Foundation)は、成人(18〜64歳)に7〜9時間の睡眠を推奨しています。
つまり「8時間」という数字は、その平均値にすぎません。
個人差があり、6時間半で十分な人もいれば、9時間必要な人も存在します。
2. 睡眠の質と量は別問題
重要なのは「どれだけ長く寝たか」よりも「どれだけ深く眠れたか」です。
特に筋肉や脳の回復に関係するのは、深いノンレム睡眠(徐波睡眠)。
入眠後90分〜120分の間に訪れるこの睡眠が、成長ホルモン分泌と神経修復の中心です。
ポイント
- 深い睡眠を確保できれば7時間でも十分な回復が可能
- 浅い睡眠が続くと、9時間寝ても疲れが取れにくい
3. 筋トレやスポーツをしている人の場合
トレーニング量が多い人ほど、体の修復に時間がかかるため、睡眠需要が増します。
研究では、アスリートの最適睡眠時間は8〜10時間とされています。
これは筋肉の回復だけでなく、集中力・反応速度・ホルモンバランスを保つためでもあります。
筋トレと睡眠の関係
- 睡眠7時間未満でテストステロンが約10〜15%低下(米シカゴ大学)
- 成長ホルモン分泌の約70%は睡眠中(特に入眠後90分)
- 睡眠不足は筋分解ホルモン(コルチゾール)を上昇させる
4. 睡眠不足がもたらす身体への影響
慢性的な睡眠不足は、以下のような影響を引き起こします。
- 筋肉量減少・脂肪増加(代謝低下)
- 免疫力低下・感染リスク上昇
- 集中力・判断力の低下
- 食欲ホルモン(グレリン)増加により過食傾向
5. 実際の「最適睡眠時間」は人によって違う
最新のメタ分析では、最も健康寿命が長い人の平均睡眠時間は7〜8時間とされています。
一方、9時間を超える長時間睡眠は、心血管疾患や糖尿病リスクの上昇と関連するという報告もあります。
まとめると
- 7〜8時間睡眠が最も健康的
- 6時間未満:筋肉・免疫・集中力の低下リスク
- 9時間超過:代謝の低下や生活リズムの乱れ
6. 睡眠の「質」を高める5つの習慣
- 就寝2時間前に夕食を済ませる
- 寝る前にスマホ・PCを見ない
- 部屋の温度は20℃前後、湿度50〜60%
- 夜の軽いストレッチや入浴で副交感神経を優位に
- 朝日を浴びて体内時計をリセット
7. トレーニング×睡眠=最高のパフォーマンス
トレーニングで壊した筋繊維は、睡眠中に修復され、より強く成長します。
つまり、睡眠は「回復トレーニング」。
量と質のバランスを最適化することが、筋肉・脳・メンタルすべての土台となります。
動画で詳しく解説|おにマス∞チャンネル
「8時間睡眠は本当に必要なのか?」「トレーニングと睡眠の関係」を動画でもわかりやすく解説しています。
こちらのチャンネルからぜひご覧ください。
▶ おにマス∞ | 健康運動指導士 中村優介(YouTubeチャンネル)
まとめ
8時間睡眠は「目安」であり、「絶対条件」ではありません。
重要なのは、自分の体が最も回復する睡眠リズムを知ることです。
筋トレや運動習慣がある人は、7〜8時間+深い睡眠の質を意識すると、成果と体調の両方が安定します。
筆者プロフィール
健康運動指導士 中村優介
福岡市・糸島市で健康教室やランナー指導を実施。科学的根拠に基づき、トレーニング・栄養・睡眠の三本柱で健康寿命を延ばす指導を行っています。


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