筋トレで徐脂肪を目指すなら高回数トレーニングは効果的?|健康運動指導士が科学的に解説
体脂肪を落としながら筋肉を維持する「徐脂肪(lean body reduction)」を目指すとき、
「高回数トレーニングは脂肪燃焼に良いのか?」という疑問を持つ人は多いでしょう。
ここでは、健康運動指導士として高回数トレーニングが徐脂肪にどう作用するかを科学的に解説します。
1. 高回数トレーニングとは?
一般的に、1セット15〜25回以上の反復を行うトレーニングを指します。
低重量・高回数によって筋肉を長時間使うことで、筋持久力と脂肪代謝を高める狙いがあります。
一方、8〜12回の中回数は筋肥大、5回以下の低回数は最大筋力の向上に効果的です。
2. 高回数トレーニングの科学的メリット
① 脂肪燃焼効率が上がる
軽めの負荷で長く動かすことで、有酸素的代謝(脂肪を燃やすエネルギー系)が活発になります。
また、筋肉内のミトコンドリア数が増え、脂肪酸の利用効率が高まります。
つまり、高回数トレーニングは筋肉を“脂肪を使いやすい状態”に育てるのです。
② 成長ホルモンの分泌を促す
高回数で筋肉に「焼けるような疲労感」が出ると、血中乳酸が上昇。
これが刺激となり、成長ホルモン分泌が増加します。
成長ホルモンは脂肪分解と筋肉維持の両方に関与するため、徐脂肪期には有効です。
③ 関節への負担が少ない
高重量トレーニングと比べ、関節や腱への負荷が小さく、安全性が高い。
特にダイエット中の女性や中高年層にはケガのリスクを抑えながら代謝を上げる手段として最適です。
3. 高回数トレーニングの限界と注意点
① 筋肥大効果は限定的
高回数では筋肉への張力刺激(mechanical tension)が弱く、筋肥大は起こりにくい傾向があります。
そのため、筋肉量を維持する目的であれば中程度(10〜15回)の負荷も組み合わせるのが理想です。
② 疲労が蓄積しやすい
フォームが乱れるほどの回数設定は逆効果です。
乳酸蓄積による中枢疲労(集中力の低下)を避けるため、フォームを維持できる限界で止めることが大切です。
③ 栄養と休養が伴わないと筋分解のリスク
高回数トレーニングを過剰に行うと、カタボリック(筋分解)状態になりやすくなります。
十分なタンパク質摂取(体重×1.6〜2.0g)と睡眠(7時間以上)を確保しましょう。
4. 高回数トレーニングを徐脂肪目的で使う方法
徐脂肪期では「筋量維持+脂肪燃焼」の両立が必要です。
そのため、高回数トレーニングは補助的に取り入れるのが効果的です。
おすすめ構成(週3回例)
- Day1:中重量(10〜12回)で全身トレーニング
- Day2:高回数(20回前後)サーキット形式で脂肪燃焼
- Day3:中強度の有酸素運動(30〜40分)
この組み合わせにより、筋肉を落とさずに脂肪だけを削る「理想的な徐脂肪」が実現します。
5. 食事と組み合わせて最大効果を出す
高回数トレーニングは筋グリコーゲンを多く使うため、炭水化物を完全に抜くのは逆効果です。
筋トレ前後に少量(バナナ1本やおにぎり半分)を摂取し、エネルギー不足を防ぎましょう。
トレーニング後はホエイプロテイン+糖質補給がベストです。
6. 健康運動指導士のまとめ
高回数トレーニングは、徐脂肪期の「脂肪燃焼」「ホルモン分泌」「安全性」を高める有効な手段。
ただし、筋肉維持のためには中重量トレーニングも併用すべきです。
最も大切なのは、食事・休養・トレーニングのバランス。
どれか一つが欠けると、筋肉を保ったまま脂肪を落とすことはできません。
動画で詳しく解説|おにマス∞チャンネル
高回数トレーニングの正しいやり方や、徐脂肪期のセット構成について動画でも解説しています。
こちらのチャンネルでチェックしてください。
▶ おにマス∞ | 健康運動指導士 中村優介(YouTubeチャンネル)
まとめ
筋トレで徐脂肪を目指すなら、「高回数=軽視できない選択肢」。
ただし万能ではなく、中強度トレーニング+栄養+休養を組み合わせてこそ最大効果を発揮します。
健康運動指導士としての結論は、“軽く・長く・正しく”が脂肪を落とし筋肉を守る最短ルートです。
筆者プロフィール
健康運動指導士 中村優介
福岡市・糸島市で健康教室やパーソナルトレーニングを実施。
運動生理学に基づき、筋肉を落とさず脂肪を減らす「徐脂肪メソッド」を指導している。


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