貧乏ゆすりの消費カロリーは40kcalなのか|論文ベースで整理する

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貧乏ゆすりの消費カロリーは40kcalなのか|論文ベースで整理する

貧乏ゆすりは「1時間で30kcal」「いや40kcalある」という話が混在しています。この記事では、行動による消費エネルギー(NEAT)を扱った研究を基に、なぜ40kcalという数字が出てくるのか、どこまで現実的なのかを整理します。

前提:貧乏ゆすりはNEATに分類される

貧乏ゆすりは運動ではなく、NEAT(非運動性活動熱産生)に分類されます。NEATとは、歩行や筋トレのような運動以外で消費されるエネルギーの総称で、姿勢保持、立ち座り、そわそわした動きなどが含まれます。

論文では「貧乏ゆすり単体」を直接測定した研究は多くありませんが、そわそわ動く行為(fidgeting)として測定されたデータは存在します。

有名なNEAT研究の結論

NEAT研究でよく引用されるのが、日常動作による消費エネルギー差を調べた研究です。この研究では、よく動く人とほとんど動かない人では、1日あたり最大で300〜350kcal以上の差が出ることが示されています。

ここで重要なのは、この差の多くが「軽い動きの積み重ね」で生まれている点です。貧乏ゆすりは、その代表的な動きの一つと考えられています。

1時間40kcalという数字はどこから来るのか

論文ベースで考えると、安静座位の消費エネルギーは、体重70kg前後の成人でおよそ20kcal/時程度です。

NEAT研究では、座位でも頻繁に脚を動かす、姿勢を変える、足踏みをする人は、安静座位より1.5〜2.0倍程度エネルギー消費が増えるケースが報告されています。

この倍率を当てはめると、以下の計算になります。

安静座位 約20kcal/時 × 2.0 = 約40kcal/時

つまり、よくある「40kcal/時」という数字は、NEAT研究の上限寄りの条件を当てはめた現実的な最大値と考えるのが妥当です。

30kcalと40kcalの違いは何か

30kcalと40kcalの差は、動きの大きさと継続性の違いです。

小さくゆっくり揺らす程度であれば、安静座位+10kcal前後、つまり30kcal/時程度に収まります。一方で、テンポが速く、股関節や太ももが明確に動いている場合は、安静座位の約2倍となり、40kcal/時に近づきます。

逆に言えば、40kcal/時は「適当に揺らしていれば必ず出る数値」ではありません。

脂肪換算で現実を確認する

体脂肪1kgを減らすには、約7,200kcalの赤字が必要とされます。

仮に40kcal/時で計算した場合、

7,200 ÷ 40 = 180時間

毎日6時間貧乏ゆすりを続けても、約30日かかる計算です。この数字からも、貧乏ゆすりがダイエットの主役になりにくい理由は明確です。

論文ベースで見た正しい評価

研究の結論を踏まえると、評価は次の通りになります。

貧乏ゆすりは、安静座位より確実に消費カロリーを増やす行動である。条件が良ければ、1時間あたり約40kcalに達する可能性はある。ただし、それはNEATの中でも活動量が多いケースであり、平均値ではない。

ダイエットでの正しい使い方

論文ベースで考えた場合、貧乏ゆすりは「これで痩せる行動」ではなく、「座り時間の消費を底上げする行動」です。

食事管理で赤字を作り、歩行や筋トレで消費を積み上げ、その上で貧乏ゆすりを使う。この順番を崩さない限り、NEATとしては非常に合理的な選択です。

まとめ

貧乏ゆすりの消費カロリー40kcal/時という数字は、NEAT研究を基にした上限寄りだが根拠のある数値です。ただし、誰でも常に出せる平均値ではありません。

現実的には30〜40kcal/時の範囲で考え、ダイエットでは補助的に使う。この位置づけが、論文ベースで見た最も正確な理解です。

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